法律書籍を自由に検索閲覧できる「LEGAL LIBRARY(リーガルライブラリー)」を運営するLegal Technologyは6月28日、有斐閣と連携して著作権を活性化する「叡智の掘り起こしプロジェクト」を開始した。
出版から長い年月を経た法律書籍は、絶版となって書店での購入ができなかったり、電子書籍で配信する場合でも新たに公衆送信権を取得しなければならず、その際に著作権者が所在不明となっていることもあり、紙と電子を問わず入手が困難となっていた。
「叡智の掘り起こしプロジェクト」では、法律の古典書籍について文化庁の裁定申立て制度なども活用しながら著作権の整理と処理を行うことで、参照価値が高いにも関わらず眠ったままとなっている法律書の流通と活用を促す。
まず1991年から1998年にかけて発刊した『注釈民事訴訟法(1)~(9)』(有斐閣)などを対象として、著作権の処理を実施する。同シリーズは、1996年(平成8年)制定の現行民事訴訟法の前に施行されていた旧民事訴訟法に関する注釈書。現行法で内容が維持された規定も多く、現行法の解釈の参考として現在でも図書館などでよく閲覧されている。