Rimo合同会社が昨年9月にリリースした「Rimo Voice」は、日本語に特化した自然言語処理技術を用いて、音声をテキストに変換できるAI文字起こしサービスだ。音声や動画をアップロードすると1時間あたり5分程度でテキスト化される。記者の記事制作をはじめ、議事録作成などで活用され、リリースから1年足らずでユーザー数は1万を超え、法人利用も増加している。
スピーディーにテキスト化 音声と文章がリンクする機能も
「Rimo Voice」はパソコンやスマートフォンのブラウザを使った録音もしくは既存のデータをアップロードすると、AI(人工知能)が背景雑音を除外し、文字起こしデータを作成する。会議の議事録や打ち合わせの記録、取材内容の文字起こしなどでの利用を想定し、これまで人力に頼っていた文字起こし業務の効率化が見込める。
音声とテキストデータはクラウド上に保存され、キーワードで発言箇所を検索できる。音声と文章がリンクするスライダー機能を実装しており、テキストをクリックすると該当の音声部分がすぐに再生されるため、長時間の録音でも振り返りが容易となっている。
文字起こしデータは3~5行程度の読みやすい形で表示され、読み取りが曖昧な箇所は文字の色が薄く表示される。再生スピードの変更機能を使って、音声をゆっくり聞き直しながら、文字起こしデータに加筆や修正を行うこともできる。データはURLで簡単にシェアすることが可能だ。
個人から法人まで幅広いユーザーに対応
料金体形は個人から法人まで幅広く対応している。従量課金制のスポット利用は30秒から利用できる。音声は30秒あたり20円、動画は30秒あたり30円。個人でも手軽に利用できる価格設定となっている。支払いはクレジットカードでの都度払いのみ対応。
定額制は月10万円で40時間まで利用できる。なお、動画の場合は1・5倍の時間分が消費される。契約期間は3カ月もしくは年間で、年間の場合は20万円の割引がある。定額制はクレジットカードのほか請求書払いも受け付けている。
なお、定額制ではオプションとして月額3万円でIPアドレス制限、初期設定2万円で専門用語や社内用語の変換などの登録が500単語まで可能だ。スポット利用、定額制、オプションのいずれも価格は税別。また、今年4月から法人や部署単位など、チームで使った分だけを支払える法人利用に対応した。同一ドメインを法人としてまとめ、チームごとの利用明細取得と決済ができる。
「働き方を未来に」AIの力で生活を豊かに
Rimo合同会社を19年10月に創業した代表社員の相川直視氏は「記者やライターが絶対に間違ってはいけない記事を書くとき、音声データをもとに文字起こしすることになる。仮に1時間のインタビューだと3~4時間は文字起こしにかかってしまう。ライターはインタビューや編集をしているのは好きでも、文字起こしは苦行だと感じていることが多い。議事録の作成についても教育のためと新人担当になりがちだが、やはり誰もがやりたくないと考える業務だ」と指摘する。
そのうえで「皆がやりたくないと思っている業務を機械に任せて、やりたいことに専念させてあげたい。そうした想いから『はたらくを未来に』を理念に掲げている。AIで業務を効率化し、空いた時間で家族と過ごす時間を増やし、人々の生活を豊かにしていきたい」と語っている。
《会社概要》
Rimo合同会社
代表社員: 相川直視
所在地: 東京都渋谷区恵比寿3-46-7-204
サービスURL: https://rimo.app/about/voice
法人向け申し込みフォーム:https://forms.gle/oDbryp68HTmEYfCv9