電子書籍取次最大手のメディアドゥは9月29日、小説投稿サイトを運営し投稿作品の出版やコミカライズ・映像化などのプロデュース事業を手掛けるエブリスタの株式をディー・エヌ・エーから取得し(持分比率70%)子会社化することを発表した。
メディアドゥの取得株式数は2万2400株(議決権所有割合70・0%)。取得価額はエブリスタの普通株式20億5500万円、アドバイザリー費用1000万円。株式譲渡実行日は12月1日(予定)。
メディアドゥグループは子会社化によって、エブリスタの投稿コミュニティサイトとしての機能を強化し、読者・ユーザーとのダイレクトコミュニケーションによって作品が生み出される環境、サイクルの構築を図る。
また、グループが有するインプリント事業(出版社のグループ化)との協働により、投稿された作品の出版やメディアミックスを推進するほか、各電子書店が手掛けるオリジナル作品やウェブトゥーン(縦スクロールコミック作品)への原作提供など、新たなコンテンツ創出に向けてシナジーを追求する。
エブリスタは2010年4月1日設立。資本金は8億円(21年5月末時点)。大株主はディー・エヌ・エー(70・0%)、NTTドコモ(30・0%)。
直近3期の業績は19年3月期が売上高13億6997万円、営業利益5億3960万円、経常利益5億3936万円、当期純利益3億6962万円、20年3月期が売上高11億6395万円、営業利益4億553万円、経常利益4億1297万円、当期純利益2億8838万円、21年3月期が売上高8億8102万円、営業利益2億3280万円、経常利益2億3452万円、当期純利益1億6202万円。