那須ブックセンター、今年12月末で閉店へ

2021年10月14日

 株式会社書店と本の文化を拡める会が栃木県の那須町高原地区で営業している書店「那須ブックセンター」は、今年12月末で閉店することになった。10月初めに谷邦弘店長名で閉店を知らせる張り紙を掲出した。

 

 

 同店は2017年10月13日に県道68号線沿いの那須中学の向かいにあるコンビニエンスストア跡地で開店。今年10月13日で丸4年を迎えた。売場面積は55坪。営業時間は10~19時、水曜定休。取引取次はトーハン。

 

 代表取締役を務めるベレ出版・内田眞吾会長が私財を投じて3000万円ほどの初期費用を出し、書店の開設に賛同した地主が格安の賃料で場所を提供することで開設に至った。

 

 地方に書店を開設するきっかけとなるビジネスモデルを目指したが、商圏人口約2万7000人の同地区では、売上高が当初の見込みを大きく下回るなど厳しい経営が続いており、開店4年目を迎えて内田氏が閉店を決断したという。

 

 内田氏は「売り上げが予定を大きく下回り、赤字が続く中でやむを得ない決断だが、地域で支えてくれた皆さんには申し訳ない。こうした地域で書店を続けるためには何か別の方法を考える必要があるだろう」とコメントした。

 

□所在地=〒325―0302栃木県那須郡那須町高久丙2―39/電話=0287(78)2000

 

那須ブックセンター開店へ、地方書店のモデル目指す