オトバンクは10月27日、読書推進運動協議会が定める読書週間に際し、「オーディオブックの利用傾向」に関する調査結果(読書週間特別号)を発表した。同社は9月21日から24日までの間、インターネット調査で「audiobook.jp」の利用ユーザー2216人にオーディオブックの利用傾向に関するアンケートを行った。
オーディオブックを利用してから、本と触れる機会(本屋に行く・読書時間をつくるなど)に変化はあったかという質問については4割(42%)が「増えた」と回答。また、オーディオブックの利用後と利用前を比べると、1週間あたりの読書時間は平均1・7時間から同3時間に伸び、1・7倍に増加している。
次にオーディオブックをよく聴く場面について聞いたところ、トップ3は「移動中」「家事中」「就寝前」となった。ほかにも「運動中」や「仕事中」、「入浴中」など生活における耳のスキマ時間を活用して「ながら」で楽しんでいる人が多いと分かった。
オーディオブックの利用動機は「教養をつけたい」が最多で、次いで「仕事のための学習」が続いた。スキマ時間を活用できるというオーディオブックの利点を生かして、忙しい中でも学びたいという「学び直し」のニーズを多くの人が持っていることが伺える。また、「読書が好き」「余暇充実のため」「リラックスのため」などの回答も見られ、広い動機で活用されていると分かった。
また、同社はユーザーがおすすめしたいオーディオブックトップ5を発表した。過去に聴いた作品で最もオススメしたい作品について聞いたところ、ビジネス・自己啓発ジャンルで『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、小説・エッセイジャンルで『モモ』(岩波書店)が1位という結果になった。
『嫌われる勇気』をおすすめした人からは、「ベストセラーだが、こんなに聴くのに向いている本だと思わなかった」との声が寄せられた。『モモ』をおすすめした人のコメントでは「読書は1人で楽しむものだが、オーディオブックなら子供と一緒に聴けるので一緒に楽しめて良い」、「子どもの頃に読んで好きだった本を耳で聞くと、気になるところや捉え方が変わると感じた」など、オーディオブックならではの楽しみ方を理由にあげていた。