トーハン子会社のメディアパルは12月15日、『ピエール・ド・クーベルタン オリンピック回想録』を発売する。同書はオリンピックの原点を知る唯一の日本語資料。近代オリンピックの創始者ピエール・ド・クーベルタンが執筆した文献をまとめた。翻訳は伊藤敬氏、日本オリンピック・アカデミー(JOA)が監修した。
「近代オリンピックの父」と呼ばれるピエール・ド・クーベルタン男爵はフランスの教育者。1894年、パリの万国博覧会で開かれたスポーツ競技者連合の会議において、 クーベルタンがオリンピック復興計画を議題に挙げ、現代まで続く近代オリンピックの土台が築かれた。
オリンピック研究者必読、書店に事前注文を呼びかけ
同書では、近代オリンピック提唱の過程とその理念、1896年に開かれた第1回アテネ大会の経緯と実態、ギリシャ王家との軋轢と第2回パリ大会開催における苦難と苦痛、アマチュアリズムについての考え方、第一次世界大戦でのオリンピック中止などを掲載。オリンピック研究者必読の内容となっている。
メディアパルは書店向けに「11月18日までの事前注文は12月8日搬入発売の新刊配本として手配し、それ以後は発売後の追加手配になる」と告知。また、購入を希望する一般読者には「専門的な本となるので確実に入手したい場合は、お近くの書店で予約をお願いします」と呼びかけている。定価3520円(税込)、A5判上製、208ページ。
著者:ピエール・ド・クーベルタン
訳:伊藤敬
監修:日本オリンピック・アカデミー(JOA)
発売日:12月15日
定価:3520円(税込)
判型:A5判上製
ページ:208ページ
▼主なコンテンツ
・パリ会議とオリンピック競技大会の復活(1892)
・第一回アテネ大会(1896)
・ル・アーヴルでのオリンピックコングレス(1897)
・第二回パリ大会(1900)
・アメリカにおける第三回大会とロンドンのIOC総会(1904)
・文芸の召還(1906)
・第四回ロンドン大会(1908)
・ベルリンにおけるIOC総会(1909)
・アマチュアリズム(1909)
・第五回ストックホルム大会(1912)
・オリンピック二十周年(1914)
・戦争の四年間(1914~1918)
・第七回アントワープ大会(1920)
・第八回パリ大会(1924)
・オリンピア(1927)
・近代オリンピズムの哲学的基礎