NPO法人本の学校は11月19~21日、オンラインで「出版シンポジウム2021 本の価値をあらためて考える」を開催する。書店、図書館、電子書店などをテーマに7つのフォーラムを行う。
20日の第4フォーラムでは、出版流通改革のモデルとして注目されるドイツの書店経営や出版業界団体の活動などについて、同国最大手の独立系書店オジアンダーの経営者で、ドイツ図書流通連盟の会長を務めたハインリッヒ・リートミュラー氏がリアルタイムで報告。21日の第6フォーラムでは、NHKの番組「100 分de 名著」を制作する秋満吉彦プロデューサーが、みすず書房前社長の持谷寿夫氏を聞き手に本の価値について語る。
このほか、書籍の小ロット生産で注目されるプリント・オン・デマンドや、拡大が続く電子書籍の状況、ポストコロナの図書館、個人書店開業の方法など多彩な内容で開かれる。
開催はZoomによるオンラインミーティング、参加費は1100円(税込)、学生参加費は550円(税込)。事前申し込み制。参加者向けにアーカイブ配信も予定している。詳細は本の学校ホームページ。
フォーラムの概要は以下の通り。
【11月19日(金)】
第1フォーラム 18:00~19:30
「プリント・オン・デマンドによる出版流通改革~最新事情と今後の動向を整理する~」
■コーディネーター:梶原治樹(扶桑社/ NPO本の学校)
■パネリスト:高畑千恵(PHP研究所)、田口幹人(読書未来研究所)、新家義晴(大日本印刷)
【11月20日(土)】
第2フォーラム 13:00~14:30
「図書館、活字、海外へと広がる電子書籍の可能性~電子書店・電子取次が現状を報告~」
■コーディネーター::堀鉄彦(コンテンツジャパン代表)
■パネリスト::栗本直彦( ブックウォーカー)、小林 亨(モバイルブックジェーピー)
第3フォーラム 15:30~17:00
「非来館型図書館サービスの可能性~ポストコロナを考える~」
■コーディネーター:是住久美子(愛知県田原市図書館長)
■解説者:植村八潮(専修大学教授/ NPO本の学校)
■パネリスト:淺野隆夫(札幌市中央図書館利用サービス課長)、高橋真太郎(鳥取県境港市民図書館副館長)
第4フォーラム 18:00~19:30
「ドイツ独立系書店の経営と業界団体の活動を聞く~最大手独立系書店オジアンダーの経営者が登壇~」
■司会:星野渉(文化通信社/ NPO本の学校)
■講師:ハインリッヒ・リートミュラー(書店オジアンダー代表・元ドイツ図書流通連盟会長)
■通訳::アンゲリカ・キーラン
【11月21日(日)】
第5フォーラム 10:30~12:00
「書店SNS の可能性を探る~自店のファンをつくるための展望~」
■コーディネーター:川上徹也(湘南ストーリーブランディング研究所)
■パネリスト:小西康裕(正和堂書店)、山中由貴(TSUTAYA中万々店)
第6フォーラム 13:00~14:30
「『100 分de 名著』が伝える本の価値 秋満プロデューサーに聞く」
■講師:秋満吉彦(NHKエデュケーショナル)
■聞き手:持谷寿夫(みすず書房/ NPO本の学校)
第7フォーラム 15:30~17:00
「創業者が語る『小さな本屋の作り方と続け方』~開業準備から運営まで 考えなければならないこと~」
■コーディネーター:大井実(ブックスキューブリック)
■パネリスト:落合博(Readin'Writin'BOOKSTORE)、中村勇亮(本屋ルヌガンガ)