東京創元社は、2022年2月に新たな文庫レーベル「創元文芸文庫」を創刊すると発表した。創刊第一弾として、凪良ゆうの『流浪の月』を文庫化する。
創立70周年を前に創刊する新文庫レーベル「創元文芸文庫」は、ミステリやSF、ファンタジイ、ホラーのジャンルに収まらない文芸作品を刊行。優れた文芸作品を文庫サイズで読者に届ける叢書を目指す。
創刊第一弾の『流浪の月』は、BL小説の気鋭として活躍してきた著者初の一般文芸単行本として刊行され、2020年本屋大賞を受賞。22年には李相日監督・脚本のもと、広瀬すずさんと松坂桃李さんの主演で実写映画化が決定。映画化に先駆けて22年2月に文庫版を刊行する。
同文庫はこれを皮切りに、3月には「マカン・マラン」シリーズが累計15万部を超える古内一絵氏が国内映画産業の転換期を描いた『キネマトグラフィカ』を、4月には『52ヘルツのクジラたち』で21年本屋大賞を受賞した町田そのこ氏の『うつくしが丘の不幸の家』を文庫化する。
同社はミステリやSF、ファンタジイ、ホラーの小説を専門とした出版社として1954年に創立された。創立から間もなく刊行が始まった文庫レーベル「創元推理文庫」は、数々の作品を届け一昨年に60周年を迎えた。