日本出版販売(日販)と、けんご大賞実行委員会は12月15日、「第1回けんご大賞」ベストオブけんご大賞が『死にたがりの君に贈る物語』(綾崎隼/ポプラ社)に決定したと発表した。16日から2022年1月中旬まで受賞11作品のフェアが全国の日販取引書店約800店でスタートし、22日には「けんご大賞」発表記念イベントを紀伊國屋書店新宿本店で開催する。
「けんご大賞」は、今年出版業界で注目されたTikTokクリエイター・けんごさんが「今年読んで最も面白かった本」を選ぶ賞で、今回が初めての実施。
けんごさんはTikTok内の本の紹介で大きな影響力を持つインフルエンサー。同氏の投稿をきっかけに多くの作品が注目され、重版されている。けんごさんは同賞について、「読者の方々に楽しんでいただける斬新な企画にできるように頑張りたい」とコメントした。また、各賞の受賞コメントも発表した。
同賞ではこの1年を振り返り、同氏が今年読んで面白かった11作品を「ベストオブけんご大賞」「けんご大賞」「特別賞」として選定。受賞作は、15日に同氏のTikTok 動画で発表されたほか、22日発売の『小説現代 2022年1・2月合併号』(講談社)にも掲載される。
紀伊國屋書店新宿本店で開催する「けんご大賞」発表記念イベントは、会場で受賞作品を購入することで、商品の手渡しとプレゼント抽選会に参加できる。イベント詳細は紀伊國屋書店の同イベント特設サイトに掲載している。
■「けんご大賞」各賞受賞作品
【ベストオブけんご大賞】
『死にたがりの君に贈る物語』(綾崎隼/ポプラ社)
著者からの受賞コメント:今日まで小説家でいられたこと。これからも小説家でいられること。当たり前ではない想いを言葉にしたら、ラブレターのような物語が出来ました。
【けんご大賞】
『N』(道尾秀介/集英社)
『オーラの発表会』(綿矢りさ/集英社)
『君の顔では泣けない』(君嶋彼方/KADOKAWA)
『月曜日の抹茶カフェ』(青山美智子/宝島社)
『白鳥とコウモリ』(東野圭吾/幻冬舎)
『ばにらさま』(山本文緒/文藝春秋)
『星を掬う』(町田そのこ/中央公論新社)
『夜行秘密』(カツセマサヒコ/双葉社)
『檸檬先生』(珠川こおり/講談社)
【特別賞】
『白い薔薇の淵まで』(中山可穂/河出書房新社)