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岩手日報社から講師を招いて震災報道と震災との向き合い方を学んだ講演会
福島民友新聞社は12月14日、福島市の本社で、岩手日報社の東日本大震災報道経験者2人を招いた記者勉強会を開き、同社の震災報道と若手社員の震災との向き合い方などを学んだ。
盛岡市で11月に行われた新聞大会の関連行事「東日本大震災10年~被災3県4紙記者座談会」などをきっかけに現場の交流が深まり、震災報道を経験していない社歴10年未満の若手社員に経験を継承するヒントを探ろうと、岩手日報社に情報交換を働き掛けた。
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岩手日報社の震災報道と震災との向き合い方からヒントを探った若手社員ら
福島民友新聞社からは10年未満の若手社員20人が参加し、ほかに社員約40人がオンラインで聴講した。震災当時、大船渡支局長だった岩手日報社編集局報道部専任部長の鹿糠敏和氏、避難所や遺族取材など現場を経験した同社総務局人事部の鈴木優香理氏から、報道人としての震災との関わり方、人との向き合い方などを聞いた。
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震災報道を解説した鹿糠氏(左)と鈴木氏
鹿糠氏は「岩手日報社の震災報道の取材班は、生き残った命、亡くなった命、生きていく命を大切にするということを心掛けてきた」と語った。2人は、震災後に入社した若手社員有志がプロジェクトチームを作った経緯を話し、震災を風化させないための全社的なアプローチや震災後から続く報道姿勢について紹介した。