造本装幀コンクール(日本書籍出版協会・日本印刷産業連合会主催)事務局は12月21日、「読者賞2021」を発表した。受賞作は詩や小説の書き手からなるグループ「いぬのせなか座」が刊行した『光と私語』。同書は𠮷田恭大氏の第一歌集。文庫本ほどの大きさで、コデックス装にプラスチックカバー、本文2色刷り。
審査会で一次審査を通過した作品の中から、12作品がエントリーした。投票は10月1日から11月30日の間にTwitterのリツイート・いいね、Instagramのいいねのウェブ経由と、日本出版クラブのクラブビルライブラリーの展示会場で行った。
投票数はツイッター1202票(インプレッション数13万5094)、インスタグラム274票(同3301)、会場投票 129票。『光と私語』の得票数は461票だった。
読者賞は今回初めて行った。造本装幀コンクール受賞作以外の作品を多くの人に知ってもらうことと、一般の人に「造本装幀」そのものに興味をもってもらうために開催された。東京堂書店で読者賞ノミネート作品のフェアを展開した。
事務局は「投票数、インプレッション数からみても造本装幀コンクールを一般読者の方に広めることができた。今回のような読者賞や新たな試みも含め、『造本装幀』のおもしろさ、素晴らしさを伝えていけるようなイベントを企画していきたい」としている。