カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と双日は1月5日、CCCが日本国内で展開する「蔦屋書店」および「TSUTAYA BOOKSTORE(以下、TBS)」のフランチャイズチェーンについて、マレーシアにおけるフランチャイズ事業を展開する合弁会社を設立したと発表した。
ASEAN加盟国への海外出店を推進しているCCCにとって、合弁会社の設立はその第一歩にあたる取り組み。また、双日は海外ネットワークを生かしながら、同事業を通じて商業施設事業を始めとするリテール事業の強化を図る。
合弁会社は、現地加盟企業とフランチャイズ契約を結び、2021年12月に新オープンした商業施設「Pavilion Bukit Jalil」内に、ASEAN加盟国では初となる「蔦屋書店」として2022年春を目途に「ブキット・ジャリル 蔦屋書店」を開業予定。
マレーシアは、消費者購買力が平均世帯所得と共に成長を続けており、若年層比率が高く、ライフスタイルへの感度の高い人々が多く暮らすことから、今後の更なる成長が見込まれることから進出が決定した。
「蔦屋書店」が出店するBukit Jalil(ブキット・ジャリル)は、首都クアラルンプール南部に位置し、都心や空港へのアクセスの良さから、急速に人口が増えているエリア。今なお開発が進んでいる一方、大学や公園等の教育機関や緑に囲まれたエリアでもあり、日本に例えると二子玉川のような地域だという。
出店先となるのは、現地大手総合デベロッパーである、Kuala Lumpur Pavilion Sdn Bhd.が管理する商業施設「Pavilion Bukit Jalil (パビリオン ブキット・ジャリル)」。2021年12月3日に開業した同施設は、マレーシア南部最大級のライフスタイル提案型複合商業施設として、総売場面積約16万7225平方メートルを誇る。
「ブキット・ジャリル 蔦屋書店」は、”Cultivate Lifestyle & Culture(カルティベイト ライフスタイル&カルチュア)”をコンセプトにしたライフスタイル提案型の大型複合書店。大型の「BOOK&CAFE」を中核に、利用者がインスパイアされる場を目指す。また、コンセプトである“Cultivate”には、「(品性・習慣などを)養う」や「(知己・交際を)深める」という意味があり、ゆっくりとくつろげる空間で、人々が集う「地域のコミュニティー拠点」を提供。20代~40代のニューファミリー層をメインターゲットとして、店舗設計や商品企画を進めている。
今後、合弁会社は同店の企画・運営に注力し、他のASEAN加盟国への出店拡大も視野に入れながら、現地における「蔦屋書店」・「TBS」の出店を主力事業として推進する。さらに、独自のノウハウを生かし、商業施設の開発・リニューアル企画を実施、現地商業施設の価値向上を目指す。