博報堂は2013年から、社会貢献活動の一環として、中高生を対象とした教育プログラム「H-CAMP」を推進している。同プログラムの企画推進リーダーをつとめる大木浩士氏が書いた『博報堂H-CAMP流・プレゼン指導の基礎ガイド』が、3月2日に東洋館出版社から刊行された。
大木氏は、千葉大学卒業後、経営コンサルティング会社を経て、2001年から博報堂勤務。マーケティングや広告制作等の業務を経て、13年に中学生・高校生を対象とした教育プログラム「H-CAMP」を立ち上げた。8年間で700回以上の対話型授業を開催。16年に経済産業省が主催する「キャリア教育アワード」で、経済産業大臣賞と大賞を受賞。著書に『博報堂流・対話型授業のつくり方』(東洋館出版社)がある。
その教育プログラムの中で行っている「プレゼン指導」のノウハウを1冊の本にまとめた。教育現場では生徒が身に着ける技能として「プレゼンテーション」を重要視する傾向が高まっており、授業にプレゼンを取り込む機会が増えている。しかし、先生の多くは業務上などでプレゼンの経験が少なく、思うような指導ができないという悩みを抱えている。
同書では、悩める先生に対してそれぞれの課題をていねいにヒアリングしたうえで、「プレゼンと発表は何が違うのか」「生徒たちが主体的に取り組めるテーマ設定」「授業の組み立て方」「話し方の指導例」「プレゼン資料のつくり方」といったノウハウについて解説している。
プレゼンを通して生徒たちに養ってほしい4つの力、「言語化力」「論理的な思考力」「相手の立場に立って考える力」「相手に興味を抱かせる力と表現力」を身につけるため、多くの体験ワークも紹介している。