東京堂出版はロシアのウクライナ侵攻以降、小泉悠著『「帝国」ロシアの地政学』の緊急重版を2回行った。また、その他のロシア関連書も重版したり、品薄となったりするなど関心が高まっているという。
『「帝国」ロシアの地政学』の著者・小泉氏は軍事評論家としてテレビ等にも出演し注目を集めている。同書は19年6月に刊行し第41回サントリー学芸賞を受賞。ロシアの地政学的戦略について読み解いており、今回の侵攻に関するロシアの狙いやウクライナ問題を理解できる一冊。
刊行以来版を重ねてきたが、2月25日のロシアによるウクライナ侵攻以降に売れ行きが伸び、3月10日に6刷、3月18日に7刷の緊急重版を行った。
同社では、同書のほかにも3月に入って『ファシズムとロシア』(22年2月刊)、『ウラジーミル・プーチンの大戦略』(21年7月刊)を重版。このほかにも同社ではブルーノ・マサンエス著『ユーラシア「超大陸」の地政学』、池上彰・佐藤優著『ロシアを知る。』などを刊行しているが、関連書への需要が高まっているという。
また、同グループの東京堂書店神田神保町店ではショーウィンドウでこれらの書籍をはじめとした関連書のフェアを展開している。
□『「帝国」ロシアの地政学』=四六判、296ページ、定価2640円、ISBN978-4-490-21013-2
□『ファシズムとロシア』=四六判、432ページ、定価4180円、ISBN978-4-490-21064-4
□『ウラジーミル・プーチンの大戦略』四六判、464ページ、定価4180円、ISBN978-4-490-21052-1