著者の西田亮介氏
日本実業出版社は3月24日、東京・六本木の文喫で、同25日に取次搬入した『ぶっちゃけ、誰が国を動かしているのか教えてください 17歳からの民主主義とメディアの授業』の発売記念先行販売イベントを開催した。同書の著者で東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授・社会学者の西田亮介氏が登壇。会場とオンラインによるハイブリッド形式でトークショーを実施した。
同書は「コスト」と「生活」の視点から、政治とメディアを解説する政治入門書で、西田氏は「多くの人は公のことの前にまず損得勘定を考える」と政治に関心しない人が多い現状を分析。さらに実例を挙げながら、「ルールを理解することで変えることに繋がる」とし、政治と日常生活との関係について解説した。
また、ネットメディアにメディアリテラシー対策を講じるべき声に対して、西田氏は「最終的にユーザーの自己責任に依存している」と述べ、さらに「情報の真偽を確認するコストとインセンティブが釣り合わないなか、損得勘定ではなく、客観的に問題を認識する能力が重要」と持論を展開した。