日本新聞協会の広告委員会は3月30日、ウェブ調査「新聞オーディエンス調査365」の2022年2月度調査結果を発表した。2月で新聞や新聞社が発信する情報への接触が最も高まったのは、25日だった。前日24日に、ロシアがウクライナに対する軍事侵攻を開始したニュースに、高い関心が集まった。
同調査は、普段と比べてメディアによく接したかどうかを毎日尋ねるウェブ調査。全国の18歳以上69歳以下の男女300人を対象に、新聞、テレビ、インターネットのメディア別に調べ、月ごとにデーリーの接触傾向を発表している。紙の新聞だけでなく、電子版、オンライン版、ニュースサイトなど新聞社が発信する情報を含めて「新聞」と集計している。
2月25日の新聞紙面では、混乱が広がる現地の様子や各国の対応、識者の分析などが報じられた。性別で見ると、普段の新聞接触が男性より少ない傾向にある女性も、いつもより新聞の情報を見たり読んだりしたとの結果が出ている。テレビやネットで報じられた被害の状況や、侵攻の行方について、翌日の紙面で詳細を確認した人が多かったことがうかがえるとしている。
2番目に接触が高まったのは、10日と26日だった。10日は、北京冬季五輪での日本人選手の活躍や競技結果が注目された。同日行われるフィギュアスケート男子シングルのフリープログラムで、メダル獲得が期待される選手の情報や、前日9日に行われたスノーボード男子ハーフパイプ予選を首位で通過した平野歩夢選手を取り上げたスポーツ記事が、関心を集めた。
26日は、24日に発生したロシアのウクライナ軍事侵攻の続報に高い関心が寄せられた。ロシア軍による激しい攻撃がウクライナ各地で続く中、戦況や日本の社会生活への影響、専門家の解説など、緊迫する情勢を報じた新聞の記事が、多くの人に関心を持って読まれたと分析している。