東京創元社は4月4日、第32回鮎川哲也賞の受賞作及び優秀賞を発表した。今回の受賞作はなく、優秀賞は真紀涼介(まき ・りょうすけ)『想いを花に託して』が選ばれた。
鮎川哲也賞は作家・鮎川哲也氏の業績を記念して創設された今回で32回目を迎える文学賞。今回は177作品の応募があり、1次・2次選考を経たのち、小西マサテル「楓と祖父と虎の謎(リドル)」、匿名希望「野に放つ」、真紀涼介「想いを花に託して」、香山マヤカ「英雄の墓」、岡本好貴「プランテーションの密室」、佳川志乃「かがみつき」が最終候補作品となった。
3月31日、辻真先・東川篤哉・麻耶雄嵩の選考委員三氏により最終選考会がおこなわれ、受賞作および優秀賞が決定した。選考経過等の詳細については、10月に刊行予定の同社の隔月誌『紙魚の手帖vol.07』に掲載される。また優秀賞受賞作『想いを花に託して』は選考員のアドバイスをもとに改稿し刊行される(刊行時期は未定)。