将棋の第71期ALSOK杯王将戦(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛)で初の王将位を獲得し、史上最年少5冠を達成した藤井聡太王将の就位式が4月11日、東京都文京区の東京ドームホテルで行われた。
1~2月に行われた七番勝負は、3冠を持つ渡辺明前王将に四つのタイトルを保持する藤井竜王が挑む頂上決戦となったが、藤井竜王が4連勝して五つ目のタイトルを手にした。
就位式では、スポーツニッポン新聞社の小菅洋人社長が主催者を代表してあいさつし、藤井王将に佐藤康光・日本将棋連盟会長から贈位状が、松木健・毎日新聞社社長から王将盾が贈られた。
就位式は今年も、新型コロナウイルス感染防止のため、関係者のみが出席して行われた。小菅社長はあいさつで「19歳の王将位、5冠達成はいずれも最年少で快挙だ。渡辺3冠との戦いはまさに頂上決戦だった」と藤井王将の快挙をたたえた。
佐藤会長はあいさつで、「タイトル初挑戦から2年かからないうちにゼロから5冠に増やしたスピードは驚くしかない」と急躍進ぶりに驚いてみせた。藤井王将は「前期にリーグから陥落し、今期は巻き返しを図りたいと臨み、なんとか挑戦権を得ることができた。七番勝負では中盤の大局観で上回られることが多かった。特に第1、3局は苦しい時間が長く、4連勝は実力以上の結果。今シリーズで感じた課題を来期は修正できるよう精進したい」と謝辞を述べた。
記念品には、藤井王将が希望した高級ドライヤーが贈られた。金箔がほどこされ、収納ケースに「OHSHO」のロゴが刻印されている。