帝国書院は4月1日、『地理トレ 地理クイズ大全』(発行=地図情報センター/発売=帝国書院)を刊行した。漫画家のやくみつる氏が編集協力したことでも話題を呼び、事前注文が伸びたことから初版部数を発売前に6000部から9000部へ増刷。刊行後も好調な売れ行きで、同社はさらなる売り伸ばしを図るという。【野中琢規】
同書は、今年度から高校の授業科目で「地理総合」が必修となり、改めて地理への関心が高まることを想定して企画。特に大人の学び直しのきっかけとなるように、親しみやすい作りにしようと、昨今のクイズブームにも着目し、同社でも初の"クイズ×地理〟本として刊行した。
クイズを監修したのは、月刊『地理』元編集長で、現在は地図情報センター『地図情報』編集委員などを務める原光一氏。地理を題材に、ご当地グルメや世界遺産、歌に登場する地名にアニメの聖地など、多様なジャンルのクイズを収録した。
企画の目玉として、多数のクイズ番組に出演し、旅好きとしても知られる漫画家のやくみつる氏に編集協力を依頼。これまでに100カ国以上を旅し、現地のお土産などを集めている同氏の貴重なコレクションにまつわるクイズも掲載している。
また同氏には、帯のイラストや書下ろしコメント、発売後のプロモーションなど営業面でも積極的に協力してもらったという。
同社では販促展開にも力を入れ、全国紙への広告掲載やラジオ局への出演。学校に向けチラシを配布しているほか、例題の答えをめくって確認できる店頭用の特製パネルなども用意している。
同社開発部開発課の横山雅世史氏は「ぜひ地図帳を隣に置きながら読んでほしい」とコメント。書店での展開について「現在、ベレ出版と合同で開催中の両社既刊を集めた『地理って楽しい!~みんなの地理本フェア~』と一緒に並べてもらうのも効果的」と話す。
さらに扱っているクイズが多岐にわたるため、「"クイズ"はもちろん、"教養"や"ビジネス"、" 歴史"など、書店内あちこちのコーナーに親和性があり、多くの場所で展開してほしい」と力をこめる。