小学館は11月、創立100周年企画として児童向けの世界文学全集「小学館世界J文学館」を刊行する。紙版は「名作図鑑」として見開きオールカラーで1作品を紹介し、本文は頁掲載のQRコードを読み込こんで電子デバイスで閲覧する。これまでの文学全集の特徴であった「かさばる、重い、とっつきにくい」を解消するために「かさばらない、軽い、手に取りやすい」形態にした。読者の年齢に合わせて3段階で振りがなを変えられたり、音声読み上げ機能もつけた。
125作品収録する。5月18日の新企画説明会で第二児童学習局の塚原伸郎氏は「文学史的な立場ではなく、今の子どもたちが楽しんで読める作品かどうかを基準にした」と説明。古典から21世紀内に刊行されたものでほとんどが新訳となる。2016年刊行の日本語初翻訳作品もある。ジャンルも幅広くとらえ、レイ・ブラッドベリのファンタジー小説「何かが道をやってくる」を約60年ぶりに編集委員で翻訳家の金原瑞人氏が新訳する。11月22日発売予定。本体5000円。