Google News Initiative 地方新聞社サポート第2回プロジェクトを始動

2022年6月8日

 

 Build New Local実行委員会(デジタルビジネスコンソーシアム=加盟地方新聞社45社、DBC)、地域新聞マルチメディアネットワーク協議会(加盟地方新聞社43社、以下MMN)は、Google News Initiative(以下GNI)の特別協力で、全国の地方新聞社を対象に、新規事業の創発による新たな地域社会の構築を目指すプロジェクト「Build New Local 2022 with Google News Initiative」を始動した。

 

「Build New Local プロジェクト」は2021年から始動し、全国の地方新聞社がGNI協力の下、「情報」を含む様々なインフラのデジタル変革を通じて、より豊かで幸せに暮らせる地域社会(New Local)の構築を目指すことを目的としたプロジェクト。昨年度実施した第1回プロジェクトでは、ビジネスアイディアコンテストが開催され、38社の地方新聞社が参加。ビジネスアイディアコンテストの結果、最優秀賞を埼玉新聞社、優秀賞に紀伊民報、特別賞に神戸新聞社が選出され、GNIとパートナーシップを結んで実装化を進めている。

 

 2回目となるプロジェクトは、さらに進んでビジネスプランの立案までを目標に据え、全国の地方新聞社によって構成された「Build New Local実行委員会」を中心にプロジェクトの企画・運営を主導していく。また、デジタル領域でのソリューション・ノウハウを持つ GNI が特別協力として、プロジェクトに参加する全国の地方新聞社を対象に、新規事業の立案と実装化に向けたトータルサポートを行う予定。

 

 今回はビジネスアイディアの創発にとどまらず、最終的な実装化までを前提にした新規事業実装支援とするべく、より実践的な内容にプログラムをアップデートする。第1回より多くの地方新聞社の事業を実装化・収益化させるため、GNIの支援内容・支援対象を大きく拡大する。

 


 具体的なプログラムとして、事業計画立案のための実践的なスキリングプログラムの提供や個別支援、ビジネスプランコンテストの実施を予定している。ビジネスプランコンテストで選出された最大10社の優秀なビジネスプランに対しては、GNI と中長期的に連携をとりながら、アフターコロナ時代でも持続化可能で収益化に繋がる新事業として実装を進めていく方針。

 

 プロジェクトの初回プログラムとして、参加予定の地方新聞社を対象としたキックオフカンファレンスを5月27日に実施。2021年度の振り返りと2022年度の方針などに関して説明を行い、今後の予定と併せて具体的なプログラム内容についても発表。

 

 今後のスケジュールは、6月下旬から8月に事業計画立案スキリングプログラムとして、スキリングセミナーを通して実践的な事業計画立案。続いて伴走型ブラッシュアップ支援として、7月から9月に希望新聞社に対し個別ニーズに合わせた支援を行う。7月からは各社が地域のDX事例、デジタルを活用した新規事業に関する情報収集をし、リレーレポートを実施。11月下旬にビジネスプランコンテストで各地方新聞社がビジネスプランを発表し、実装化を図る新聞社(最大10社)と支援内容を決定。また、第1回受賞新聞社の新規事業実装化の進捗について共有する。


 「Build New Local 2022 with Google News Initiative」は今年度も取り組みを通じて、産官民学の垣根を超えたアフターコロナ時代における新たな地域社会(New Local)の構築並びに、地方新聞社の持続可能な成長に向けたビジネス基盤の構築を目指す。



 キックオフカンファレンスには「Build New Local 2022 with Google News Initiative」に参加予定の地方新聞社が参加。冒頭、Build New Local実行委員会を代表して、デジタルビジネスコンソーシアム理事長の知久昌樹氏が登壇。「困難をどのように乗り越えてきたのか、どのようなステップを踏んで進行しているのか、多くの人に新規事業立ち上げの経験がないからこそたくさんの学びがあるはず」と述べた。


 続いて株式会社デライト・ベンチャーズ プリンシパルの坂東龍氏、ペッツオーライ株式会社 代表取締役 の早川斉氏が登壇し、社内起業に関するインプットセミナーを実施。

 

 

 最後にグーグル日本法人ニュースパートナーシップ本部北アジア統括の友田雄介氏が、BNLへの期待を述べ、新規事業の事業化プロセスを通じて、「失敗を学習の機会だと捉える流れが醸成されたら」と参加新聞社の風土への影響にも期待を寄せた。