フォルトゥーナが2020年10月に翻訳出版の仲介を手掛けた簡体字中国語版『減糖生活』(北京快読文化傳媒有限公司刊)の中国市場での実売部数が、発売から18カ月後の22年4月で100万部を突破した。
同社は15年に設立、国際的な著作権仲介のみに留まらず、仲介案件のマーケティングやブランディングなど、仲介する出版物に積極的に関わり、企画力に強みを持つ著作権代理店。
中国の肥満人口は急速に増加しており、中国国家衛生健康委員会が社会全体での「減塩・減糖・減油」を提唱するなど、糖質ブームが到来。こうした現状に早くから着目した同社は、17年から長期的なスパンで、中国市場に向けた生活実用書の翻訳出版を手がけるプロジェクトを開始した。
中国の出版社、北京快読文化傳媒有限公司とタッグを組み、さまざまなアプローチの翻訳出版を行う中で、主婦の友社から19年に刊行された『糖質オフ大全科』(水野雅登監修)を原書とする『減糖生活』が大きくヒット。同書の刊行後、中国の版元から類書が相次いで出版され、書店店頭で「糖質」コーナーが作られるほどの一大ブームを巻き起こし、市場を牽引したまま実売部数100万部の大台に乗った。
同社は今回のミリオンセラーについて「中国人消費者の糖尿病予防意識の向上に寄与しただけでなく、日本の実用書業界、および健康食品・サービス業界にとって、意義のある結果となったと考えている。糖質予防市場は今後も長期トレンドであるという見通しの下、引き続き、日本発書籍の価値を伝えていきたい」とコメントする。