第55回造本装幀コンクール受賞作決まる 応募は167者347点

2022年7月8日

 日本書籍出版協会と日本印刷産業連合会は7月8日、第55回造本装幀コンクールの入選作品21作品を発表した。文部科学大臣賞は『てんじつきさわるえほん さわってたのしいレリーフブック さかな』(小学館)。装幀者は村山純子氏。印刷会社は共同印刷と田中産業。製本は田中産業が手掛けた。魚の表面を手触りで感じられることや、樹脂インクをつかった手法などが評価された。同書は日本印刷産業連合会会長賞とのダブル受賞となった。

 

 経済産業大臣賞は『広告vol.415 特集:流通』(博報堂)。梱包と商品そのものが一体化した装幀で、読者をすぐに特集テーマに引きずりこむ奇抜な手法などが評価された。東京都知事賞は『TAPESTRY』(五味岳久)。小口のシルク印刷の文字のシャープさや、タイトルがカーブした小口にあることに支持が集まった。第55回は167者347点の応募があった。

 

左から文部科学大臣賞、経済産業大臣賞、東京都知事賞

 

 その他各賞の入賞作品は造本装幀コンクールのホームページで公開している。

 

 9月5日に東京・千代田区の日比谷図書文化館コンベンションホールで表彰式を行う。応募作品すべては出版クラブビル内クラブライブラリーで10月から1カ月展示する。また入賞作品はドイツ・ライプツィヒで2023 年 2 月に行われる「世界で最も美しい本コンクール」へ日本代表として出品される。

 

審査の様子