創元社(大阪市・矢部敬一社長)は7月11日、子どもたちの夏休みの自由研究に勧めたいという『こどもが探せる身近な場所のきれいな石材図鑑』(柴山元彦/井上ミノル)を発刊した。
本書は、2018年に刊行し、毎年版を重ねる好評既刊『こどもが探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑』(8刷・累計1万9000部)の姉妹編。前作は大人向けの『ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑』を子供向けにアレンジし、ともに「夏休み時期の定番商品となっている」(編集局・小野紗也香さん)という。
今回は建物の内外装から食器、テーブルなどの日用品まで、身近に使われるもののあまり意識されていない「石材」に焦点を当て、元となる岩石がどこから運ばれ、製品としてどのように加工されるのか、石材の分類・名称・用途・産地の地質学的特徴なども含め写真と漫画で解説する。
また、現在も稼働し見学できる採石場や石切場跡、城の石垣や著名な建物など、石材にまつわる見学スポットを北海道から沖縄まで40カ所以上紹介し、類書にない特徴となっている。
元高校の地学教諭で石の専門家でもある柴山さんによる解説は初心者にも分かりやすく、井上ミノルさんが描く子どもたちと石材メーカー社員との会話や取材見学の漫画を通じて、楽しく理解を深めることができる。
編集を担当した小野さんは、「理工書コーナーのほか、児童書の学習棚や夏休み向け企画コーナーでの展開もお願いしたい」としている。
□A5判並製/144ページ/1650円