TAC出版事業部は、日商簿記検定対策書籍の累計発行部数が2000万部を突破したことを記念し、7月1日から12月まで半年間に渡り、ツイッターを活用した大感謝キャンペーンを実施している。
同キャンペーンは、TAC出版事業部の公式アカウントをフォローの上リツイート、引用リツイートをすることで、総額60万円分のQUOカードPay、また各協賛メーカーが提供するカシオやキヤノン、シャープ製の電卓が抽選で当たる。
フォロワー数が4倍に
7月から始めた第一弾では、キャンペーンの告知をリツイートするだけでQUOカードPay500円分が当たるキャンペーンを実施し、1カ月でフォロワー数が3500から、1万5000にまで急伸。出版事業部マーケティング企画室責任者の永田宇宏氏は「企画立案当初は、半年間で1万5000フォロワーを目標として掲げていたが、わずか1カ月で達成することができた」と予想以上の反響に、驚きを交えながら手応えを語る。
8月以降は「簿記の勉強を今頑張っている人へみんなで応援メッセージ」というお題を皮切りに、9月「簿記を学ぶあなたの仕事は何ですか?」、10月「簿記と組み合わせると最強の資格は何だろう?」、11月「簿記書籍の帯コメント募集!」、12月「なぜ簿記を取得するのか?取得したのか?」と月毎に変わるお題を設け、引用リツイートによるキャンペーンを展開する。
同事業部宣伝プロモーション担当の熊沢里美氏は「当キャンペーンがハブとなり、簿記資格を取得した方や勉強中の方のコミュニケーションの場になっている。資格勉強は孤独で、コロナ禍でさらにそれは顕著。その状況下で、少しでも悩みや励ましなどを共有できる場になれば」と語る。
ネット受験可で簿記のニーズ高まる
TAC出版事業部設立の2000年以降、TAC出版の簿記対策書籍は18年に渡り、全国売上シェア1位を維持し続け、そのブランドを築いてきた。TAC出版の3本柱は簿記、FP、宅建の対策書で、中でも簿記書籍が圧倒的な売上を誇っているという。
さらに21年は、近年と比較して、最も売上が高かった。その背景には、コロナ禍で資格取得へのニーズが高まったこと、19年から日商簿記試験が2級・3級に限り、ネット受験が可能となり、6、11、2月と年間3回のみであった試験が、原則いつでも受けられるようになったことで、受験へのハードルが低くなったことも大きい要因だ。
本を買ってもらうことがゴールではない
コロナ禍の在宅時間の増加による自宅学習への需要の高まりから、資格書の新規参入も少なくないという。TAC出版事業部長・猪野樹取締役は「他社の参入も多い中、資格ブームになってくれること自体は、非常にありがたい。その時勢の中、『この1冊で試験合格!』等を謳い、単に売上増加を目指すのではなく、当社は常にユーザーにとっての目的・ゴールである資格試験合格を第一に考え、本作りに努めている。それが資格書出版社としての矜持」と語る。