中央公論新社 谷崎潤一郎賞は吉本ばなな氏、中央公論文芸賞は青山文平氏に決定

2022年8月25日

 中央公論新社はこのほど、第58回谷崎潤一郎賞に吉本ばなな『ミトンとふびん』(新潮社)を、第17回中央公論文芸賞に青山文平氏『底惚れ』(徳間書店)を選出した。

 

 谷崎潤一郎賞の吉本氏は1964年東京都生まれの58歳。87年「キッチン」で海燕新人文学賞、88年「ムーンライト・シャドウ」で泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、95年『アムリタ』で紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞、11年カプリ賞(イタリア)を受賞。

 

 中央公論文芸賞の青山氏は1948年神奈川県生まれの73歳。92年「俺たちの水晶宮」で中央公論新人賞(影山雄作名義)、2011年「白樫の樹の下で」で松本清張賞、15年に『鬼はもとより』で大藪春彦賞、16年『つまをめとらば』で直木賞を受賞。

 

 いずれも受賞者には賞状と副賞100万円、ミキモトオリジナルジュエリーが贈られる。選評は谷崎潤一郎賞が『中央公論』11月号(10月7日発売)に、中央公論文芸賞は『婦人公論』11月号(10月15日発売)に掲載予定。贈賞式は10月20日に関係者のみで開催する。