J-NOA 2022折込広告全国大会開催 「未来共創へ!折込回帰」をテーマに

2022年11月23日

2年ぶりに開催された折込広告全国大会

 

 一般社団法人日本新聞折込広告業協会(J―NOA)は11月11日、折込広告全国大会を東京・千代田区の都市センターホテルで開き、全国の折込会社の関係者ら約230人が出席した。新型コロナウイルスの感染拡大のため、2年ぶりの開催となった今大会では、J-NOA設立以来実施を検討してきた「新聞折込広告大賞」を創設し、初めての入賞作品を表彰した。

 

新聞折込広告大賞創設、授賞式開催

 

 大会のテーマは「未来共創へ!折込回帰~わくわく、どきどき、繋がる地域と生活~」。第1部の本大会から、J―NOA新聞折込広告大賞2022授賞式、基調講演、懇親会の4部制で行われた。

 

 冒頭、新聞折込広告業協会・増井一実理事長があいさつ。「折込広告はシニア層を中心とした購買力のある大きな固まりに、新聞とともに確実に届くこと、また15歳から29歳の若い層においても、21年度のJ―READ調査によれば、一週間のうちに折込広告にリーチした人は男性で21・7%、女性では26・6%といった調査結果も出ている。一方で、到達率の補完、媒体価値を高めるためのデジタル広告の扱い、新聞購読者向けのポスティングなどの併用を行う取り組みも進んでいる」と紹介。

 

 今大会に合わせて、創設した「新聞広告折込大賞」についても触れ、審査を通して「折込会社自身が折込広告のことをもっと深く掘り下げていくことの必要性を感じた」などと強調した。

 

 また、23年10月から消費税のインボイス制度が導入される予定になっていることから、「折込会社にとって販売店の皆様との商取引の中で、インボイスが欠かせないことは言うまでもない。新聞発行本社の協力を得て、準備を進めていく必要がある。販売店の皆様には来年3月までにインボイス発行事業者の登録申請が必要となるので、ぜひ準備していただきたい」と改めて呼びかけた。

 

 来賓の日本アドバタイザーズ協会・鈴木信二専務理事、日本新聞販売協会・東靖雄会長のあいさつに続き、新聞折込広告大賞の授賞式を開いた。

 

新聞折込広告大賞の受賞者と審査員

 

 新聞折込広告業協会の副理事長で、新聞折込広告大賞実行委員長の土橋誠志氏が趣旨などを説明。「私たちも順風ではないが、だからこそ新聞販売店、発行本社、クライアント、読者に改めて折込広告の価値と重要性を再確認していただく良い機会になる」と期待した。

 

 ブロック賞、特別賞、未来わくわく賞に続き、J―NOA大賞に株式会社ベルクの折込広告「ベルクまぐろ宣言!!」が選ばれた。ベルクの原島一誠社長は「第1回目の大賞受賞に身が引き締まる思いだ」と喜んだうえで、「現在、折込広告は火曜日と土曜日に、1回約230万部強出しているが、折込広告はお客様へのラブレターという位置づけ。朝、新聞を開けばベルクが何かおもしろいことをやっているのではないかという期待を、超えるような紙面づくりを常に考えて制作してもらっている」と明かした。

 

 基調講演は、商い未来研究所の笹井清範代表(元「商業界」編集長)が「お客様へのラブレター」と題して、新聞折込広告大賞の受賞作品に見る新聞折込広告の可能性について語った。

 

来年は11月2日に大阪で開催

 

 来年の大会は大阪で開かれる予定。新聞折込広告業協会理事で、近畿ブロック大会実行委員長の中浜宏章氏が登壇し、「コロナ禍の昨年、大阪で全国大会を開くべく準備を進めてきたが、一度延期となり、さらに最終的には21年度の開催を断念せざるを得なかった」と悔やみ、「なんとしてでも大阪で全国大会を開きたいという強い思いがあり、23年度に開催させていただくことになった。来年11月2日に開く予定」と参加を呼びかけた。

 

 最後に、新聞折込広告業協会・長屋和男副理事長が閉会のあいさつ。「折込広告の新たな使われ方に着目し、周知していくことが媒体価値の向上につながると確信している」と訴えた。

 

 第3部の終了後、J―NOAセミナーアーカイブ放映、販売店のポスティングサービスデモンストレーション見学の時間があり、第4部の懇親会(着席)に移った。205人が参加し、東海林仁理事(河北折込センター社長)が乾杯、島直之前監事(中日総合サービス社長)が締めの言葉を述べた。