株式会社集英社は、創業95周年記念企画として刊行する『アジア人物史』(全12巻+索引巻)の第1回配本となる第7巻『近世の帝国の繁栄とヨーロッパ』、第8巻『アジアのかたちの完成』の2冊を12月1日に発売する。
『アジア人物史』は、姜尚中氏が総監修する全編書き下ろしの評伝による本格的アジア通史で、広大なアジア領域の歴史を人物に光を当てて完全網羅するというもの。カバーイラストは、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズを手掛ける漫画家の荒木飛呂彦氏が全巻描き下ろしている。
同社は2021年に創業95周年を迎えた。『アジア人物史』は、現代のアジア史研究の第一人者である編集委員10人と、東洋史研究の継承した研究者が参加し、170人を超す研究者が古代から21世紀までの総勢1万名にのぼる登場人物の評伝を掘り起こす。
今回配本開始となる第7巻では、イスマーイール1世、スレイマン1世、エヴリヤ・チェレビー、アクバル、ザビエル、豊臣秀吉、光海君、李舜臣、李滉、李珥、鄭成功、康熙帝、黄宗羲、ダライ・ラマ6世、ニャウンヤンなど。第8巻では、羽地朝秀、雨森芳洲、徳川吉宗、荻生徂徠、乾隆帝、阮恵、阮福暎、ハイダル・アリー、ラームモーハン・ローイ、ミドハト・パシャ、中央アジアの知識人群像、西太后、袁世凱などを取り上げる。
また、第1巻から12巻には、著名人が「月報」としてエッセイを執筆しており、第7巻には田中優子氏(法政大学名誉教授、前総長)、第8巻には浅田次郎氏(作家)がエッセイを付す。
編集委員は青山亨(東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授)、伊東利勝(愛知大学名誉教授)、小松久男(東京大学名誉教授)、重松伸司(追手門学院大学名誉教授)、妹尾達彦(中央大学教授)、成田龍一(日本女子大学名誉教授)、古井龍介(東京大学東洋文化研究所教授)、三浦徹(お茶の水女子大学名誉教授)、村田雄二郎(同志社大学教授、東京大学名誉教授)、李成市(早稲田大学教授)の10氏。
総監修の姜尚中氏は「私たちは、一冊の中に全地域の人物群を万遍なく配し、小宇宙同士を越境的に繋ぎ、第一巻から最終巻まで概ね時代順に配列した。こうした構成から、縦割りの地域史とは違う"アジア通史"とでもいうべき像が、自ずと浮き彫りになるだろう。東洋史研究の厚みを継承する人々の力を結集したこの試みが、異なる文化圏、言語圏の読者にも共有される日が来ることを願ってやまない」とコメントを発表している。
2023年2月28日までに全巻予約を申し込むと、特典として荒木飛呂彦氏描き下ろしカバーイラスト入りオリジナル図書カードがプレゼントされる。(1000円分×2種セット)。
今後は、2023年1月から2024年10月までに順次刊行予定だ。
□各巻四六判ハード/平均800ページ前後
2023年12月31日まで発売記念特別定価3960円(税込)。
第2回配本以降 予価=各巻4400~4510円(税込)
全12巻+索引巻合計セット予価=54670円(税込)