光和コンピューターは12月20日、東京・千代田区の出版クラブビルで第31回「光和出版セミナー」を開催し、電子書籍売上印税管理システム「PUBNAVI(パブナビ)」のサービス説明と事例紹介を行った。
同システムは出版社・書店のシステム開発を手掛ける同社と、電子取次最大手のメディアドゥが共同で開発し、運営している出版社向けのソリューションサービス。セミナーの模様はオンラインで配信し、会場と合わせて出版関係者139人が参加した。
光和コンピューター・野口隆取締役はあいさつで、「PUBNAVIの正式サービスが2022年6月に始まり、多くの出版社から問い合わせをいただいている。電子出版物が増加し続ける状況下、出版社は業務改善を求められる。今回のセミナーを機に導入を検討してほしい」と呼びかけた。
続いて、メディアドゥ・新名新取締役副社長COOがあいさつし、「長引くコロナ禍やロシアのウクライナ侵攻に端を発するエネルギー危機で、紙価格の高騰が始まっている。燃料代などで物流状況も厳しい」と指摘。そのうえで「紙や物流に依存しない電子出版が伸びている。電子出版のみならず、PUBNAVIのようなソリューションで出版業界を支援していきたい」と述べた。
第1部は文化通信社・星野渉社長が「出版業界の変化と展望~売上減・経費増と出版DX~」と題して講演。出版市場の変化や書店の現状を説明した。
第2部では「PUBNAVI」のサービス紹介が行われた。操作感の説明ではデモンストレーションを実施し、実際の画面を映し出した。
第3部の導入社による事例紹介では、パネルディスカッションが行われた。日販アイ・ピー・エスの伊藤文子氏(出版事業課)、ぴあの横井秀忠氏(コンテンツ・コミュニケーション事業局マーケティングDX推進部チームリーダー)、秀和システムの橋本訓宏氏(執行役員、管理部統括部長)が登壇し、星野社長がファシリテーターを務めた。