澪標(大阪市・松村信人社長)はこのほど、77歳の喜寿を迎えたのをきっかけに4000㎞におよぶ歴史街道を歩いたガイド『街道歩き4000㎞』(桐原肇著)を発刊した。
副題「喜寿の青春賦」にあるように、「幸期幸齢者」を迎えたのを機に若いときから夢であった東海道を大阪・箕面から歩き始め、山陽・西国街道を終えるころには日本縦断を意識しだした。トータルで東海道・京街道57次、山陽・西国街道56次、長崎街道24次、日光・奥州道中35次、薩摩・豊前街道22次、奥州街道86次と、歴史街道とその周辺に点在する史跡や城址を訪ねながらの区切り旅は累計161日間、4162・7㎞、602・9万歩、旧宿場278カ所におよび、初日から最終日まで日記のように克明に記録している。
歴史好きが実際に歩いたガイド本として、歴史愛好者、名所旧跡をたどりたい人、街道歩きに挑戦しようとする人にとって貴重な資料となりそうだ。読者からは「ここまで足を運んだ類書は見当たらない」の声が寄せられている。巻末には、道順やトイレ、洗濯、靴の選び方など歩き旅の基本をQ&A形式にまとめている。
澪標の松村社長は「ただ歩くのではなく、歴史を調べたいなど目的を持った歩き方には最適の書籍。歴史・街道ガイドの歩き方として高齢者にも提案してほしい。書店ではアウトドアやハイキング関連コーナーを勧めたい」と話している。【櫻井俊宏】