才能を発掘し、人とチャンスを結ぶメディアプラットフォームからヒット作が生まれる
文化通信社は2月9日、連続セミナー「出版プロモーションのすべて」の第3回「出版とnoteのおいしい関係:メディアプラットフォームの可能性を探る」を開催。note株式会社noteディレクター 志村優衣氏が登壇。noteを活用した出版プロモーションの手法や今後の可能性について語った。
志村氏はまずnoteのメディアプラットフォームとしての独自性を紹介した。テキストをメインに音楽、音声、動画などの膨大なコンテンツを有する、クリエイター支援メディアとポジショニング。C to Cを基本とし、マネタイズが広告ではなく課金によるなどの優位性をあげ、今は関心のあるコンテンツ購入は当たり前になっていると付け加えた。
出版社によるnote活用例として、人気コンテンツが書籍化や映像化に結びついた数多くの実績をあげた。また漫画の「原作大賞」などのコンテスト企画には多数の応募があり、有能なクリエイターと出版社などのメディアパートナーをつなげる役割をnoteが担っていると語った。
人の温かさがファンを増やし、書籍の全文公開も購買につながる
法人の活用では、noteを公式HPなどのメインメディアとするだけでなく、サブメディアとして運用されている事例を示した。編集者が自由に書き込める社内報的コンテンツや、作品制作の裏側を公開している注目のコンテンツを紹介。作家や編集者の顔が見え、人の温かさを感じさせることで、ファン作りにつながっているという波及効果を指摘した。
さらにnoteのメディア活用のユニークな手法として、書籍の全文公開コンテンツをあげた。それが有益な情報なら、例えば10日間全文を無料公開しても、続きは本かKindleで読むという購買行動につながっていると述べた。最後に出版プロモーションの可能性を広げるための要点を示し、中でもシェアする価値のあるおもしろいコンテンツ制作が重要であると強調。noteがそれをサポートすると結んだ。