将棋の第81期名人戦七番勝負(毎日新聞社・朝日新聞社・日本将棋連盟主催、大和証券グループ協賛)で戦った藤井聡太名人(20)と渡辺明九段(39)の2人の直筆サインが入った電照布看板「LUFASⓇ(ルーファス)」の布2枚が、七番勝負終了後の6月6~18日のネットオークションにかけられ、1枚目は60万6000円、2枚目は50万3000円でそれぞれ落札された。毎日新聞社と朝日新聞社は、オークション売上金から手数料や製作費を差し引いた100万6315円を日本将棋連盟に寄付した。
6月29日、藤井剛・毎日新聞社事業本部長と山本桐栄・朝日新聞社イベント事業専任本部長が東京都渋谷区の将棋会館を訪れ、羽生善治・将棋連盟会長に目録を手渡した。寄付金は東京・大阪の新将棋会館建設費などに充てられる予定で、羽生会長は「大切に使わせていただきます。新会館はファンも楽しめる場所にしたい。落札した人には一生の宝ですね」と謝意を述べ、オークションがどう進んだかの説明に興味深く耳を傾けていた。
LUFASⓇは、毎日新聞グループホールディングスのグループ会社である東日印刷(東京都江東区)とトライ(同)が製造・販売している。名人戦で使用された電照布(幅1㍍、長さ2㍍)は100%ペットボトル再生の環境配慮型で、裏側からLEDで照らすと絵柄が浮き出る仕組み。七番勝負の各地の前夜祭や大盤解説会場に掲げられていた。毎日新聞社と朝日新聞社が日本最大級のネットオークション「ヤフオク!(ヤフーオークション)」に共同で出品していた。
第81期名人戦七番勝負は4~6月に行われ、藤井名人が渡辺九段を破り、最年少名人獲得記録を40年ぶりに塗り替えるという歴史を刻んだ。