蓮見清一氏80歳(はすみ・せいいち=株式会社宝島社代表取締役社⾧) 12月14日に心不全のため逝去。遺族の意向により、通夜および葬儀は近親者のみで執り行う。香典・供花・供物・弔問等は辞退する。
蓮見氏は1971年、株式会社ジェー・アイ・シー・シー(JICC)設立(93年に株式会社宝島社に社名変更)。地方自治体のコンサルティングを主として活動。74年『宝島』創刊により出版事業を展開。76年の「別冊宝島」シリーズ、87年の『田舎暮らしの本』などの創刊を経て、89年、『宝島』からスピンオフさせる形で日本初のストリートファッション雑誌『CUTiE(キューティ)』を創刊しファッション雑誌市場に参入。
その後、『smart(スマート)』『SPRiNG(スプリング)』など当時カウンターカルチャーであったストリートファッションをテーマにした雑誌を次々と生み出し、現在は10代~60代までのファッション雑誌11誌をはじめ、美容雑誌、モノ雑誌など計15誌を刊行。
2009年にはファッション雑誌シェアNo.1企業となる(現在13年連続シェアナンバーワン)。文芸の分野では、ミステリーの登竜門ともいわれる「このミステリーがすごい!」大賞を創設し、新人作家の発掘・育成を行い数々のベストセラー作家を輩出。
また、出版流通を活かした新事業として、バッグ・ポーチからタンブラー、枕などの幅広い付録アイテムを自社で企画開発するなど、その取り組みは多岐に渡る。1998年からは、出版物だけでは伝えきれない“企業として社会に伝えたいメッセージ”を、新聞の見開き広告を使って発信する「企業広告」も実施し、多数の広告賞を受賞。実施のたびSNSで広く拡散され、メディアで報じられるなど話題を呼んだ。