日本実業出版社は12月18日、東京のブックファースト新宿店で対談イベント「『シナリオ・センター式 物語のつくり方』で読み解く『喫茶おじさん』創作の裏側と発想の秘密」を開催した。『シナリオ・センター式 物語のつくり方』の著者で、シナリオ・センターの取締役副社長を務める新井一樹氏と、同センター出身で『喫茶おじさん』(小学館)の著者、原田ひ香氏が登壇し、会場とオンラインによるハイブリッド形式でトークショーを実施した。
『シナリオ・センター式 物語のつくり方』は、脚本家の養成スクール「シナリオ・センター」で学ぶシナリオの基本技術をまとめた「物語のつくり方」について深く掘り下げており、物語をつくるうえでの重要なポイント、設定の練り方からシーンの描き方に至るまでが紹介されている。今年7月28日に発売され、4刷を経て2万部を超えるヒット作となった。
同書で紹介された「物語のつくり方」について、原田氏は「どう書くかに工夫を凝らすことが重要」と述べ、新井氏は「技術を用いて、心の中にある物語をより面白く、伝わりやすくすることが大切」と執筆のテクニックの重要性について強調した。
また、映像化を前提としたシナリオの書き方についても触れ、新井氏は「映像を前提にしたシナリオでは、視聴者が興味を持ち、物語に引き込まれるように、どう描くかが重要」と語った。原田氏も「映像作品でのシーンの魅力をどのように書き出すかが、シナリオを書く上で非常に大切」とシナリオを書く上で「シーン」を意識することの重要性について話した。
なお、シナリオ・センターは、1970年に「シナリオの父」と呼ばれる新井一氏によって創設された脚本家養成スクールで、多くの著名なドラマ脚本家や小説家を輩出している。