神保町をはじめとして出版や新聞、印刷、書店などが集積する千代田区は、文化と産業の連携で同区の成長を促すため、スタートアップ事業者と区内の大学等の教育機関、大企業、小規模事業者、商工団体、投資家、金融機関などによる産業コミュニティ「千代田CULTURE×TECH(カルチャー×テック)」を立ち上げた。
文化から新しい産業が生まれ、文化と産業の好循環を生み出すことで、区内に住み、働く人だけでなく、世界から愛され未来にわたって活気ある街となることを目指す。
昨年12月12日には第1回のイベントとしてキックオフカンファレンスを開き、ユーザーベース代表取締役Co-CEO/CTO・稲垣裕介氏のインタビュートークや、明治大学准教授・宮田憲一氏、集英社TOON FACTORY取締役・浅田貴典氏、SARAH代表取締役・高橋洋太氏によるトークセッション、交流会などを行った。現在、会員は70社ほどになっている。
今年1月31日には「VC・CVCリバースピッチ&スピード1on1」を開催、20社の募集に対して15社が応募し、ベンチャーキャピタルなど4社が審査を行った。さらに3月19日の「千代田CULTURE x TECH ビジネスコンテスト2024」開催に向け登壇者を募集している。2024年度はオンラインコミュニティーの運営、各種イベントの実施、情報発信・提供といった事業を推進する。
この事業を担当する千代田区地域振興部産業企画担当課長・森内正美氏は「千代田区といえば神保町や秋葉原などの文化的な地域が頭に浮かぶ。スタートアップの新たな文化と結びつけることで、新たな価値の創造を促したい」と話している。