大阪府吹田市の江坂公園は昨春、園内に建つ市立江坂図書館と一体的な大幅リニューアルを図り、3月23、24日の両日、リニューアル1周年を記念した「江坂ブックフェスタ2024」(グリーンホスピタルサプライ江坂公園主催)を開催。雨天のため飲食・物販・ワークショップなどのブース出店や音楽ライブは中止となったが、ビブリオバトルやトークショー、出版社による「ブック博覧会」に多くの市民らが来場した。
同市で西日本出版社を経営する内山正之さんが親交のあった図書館サイドから「1周年のイベントがしたい」と聞き、本を核とした祭典を提案。公園の指定管理事業者であるグリーンホスピタルサプライ(吹田市)が主催となり、図書館、西日本出版社、同市の絵本専門店「クレヨンハウス」などが共催の形で協議を進めてきた。
内山さんは出版社が自社刊行物を展示販売する「ブック博覧会」を企画。同社のほかインセクツ(大阪)、140B(同)、創元社(同)、英明企画編集(京都)、能美舎(滋賀)、ニジノ絵本屋(東京)、皓星社(同)が出展し、本好きの市民らは出版社と直接話せる珍しい機会とあって興味深く質問する姿も見られた。
書店参加も視野に
内山さんは取材に「本や映画など文化的なものは癖として身に付かないと手に取ったり、観ようとしない。読書が習慣づくように本と馴染む場所、機会をつくろうと企画した。来年は書店も参加できるような形も考えたい」とコメント。
図書館担当者は「たくさんのマルシェ出店や、近くの音楽専門学校の協力でライブなども予定していたので天気が残念。来年以降も毎年開催したい」と話していた。
図書館が主導したビブリオバトル、『先生あのね』(西日本出版社)を監修したフリーアナウンサー・むかいさとこさんのトークショー、クレヨンハウス内で開かれた絵本イベントなど2日にわたり盛り上がりを見せた。【堀雅視】