岩手日報社、スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社の3社は4月2日、岩手県内で発行する毎日新聞とスポニチの印刷を岩手日報社に委託すると発表した。印刷開始は両紙とも10月1日付朝刊を予定している。
これまでは、毎日新聞グループホールディングス子会社の東日オフセット(青森市)の青森工場で印刷し、岩手県内にトラック輸送していた。輸送にかかるコストや環境への影響を減らし、販売店に安定して新聞を届けることができる。岩手県内の販売店への輸送も岩手日報社に委託する。
2日に盛岡市内のホテルで契約調印式があり、岩手日報社の川村公司社長、スポーツニッポン新聞社の小菅洋人社長、毎日新聞社の松木健社長が調印した。
岩手日報の川村社長は「業界全体が厳しい中、3社がウィンウィンの関係になるように軌道に乗せていきたい。印刷開始までに準備を整え、完璧なスタートを切れるようにしたい」とあいさつ。
スポニチの小菅社長は「今回の委託は我が社にとって本当にメリットがあること。現在、紙面は(奥州市出身の)大谷翔平や(陸前高田市出身の)佐々木朗希など岩手出身のスポーツ選手によって支えられている。岩手県内で印刷できることをうれしく思う」と述べた。
毎日新聞の松木社長は「我々にとって、印刷・輸送体制の効率化というのは最大の課題。県紙と提携できることをうれしく思う。できれば印刷・輸送だけでなく、メリットがあることは何でも一緒にやっていければと考えている。これをきっかけに協力関係を深めていきたい」と話した。