ポプラ社は、4月8日から11日まで開催されていたボローニャ国際児童図書展で、アジア部門「最優秀児童書出版社賞」を受賞したことを発表した。同賞の受賞は2018年に受賞した福音館書店に続き2社目。
ボローニャ国際児童図書展は、イタリアのボローニャで毎年春に開催される児童書の国際見本市。世界各国から児童書出版社や流通業者、著作権エージェントら、児童文学に関わる多くの関係者が集まる。
13年に同展50周年を記念して創設された最優秀児童書出版社賞は、前年の出版活動において創造性などが優れているとされた出版社に授与される。アフリカ、中南米、北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニアの6つの地域からそれぞれ1社が選ばれる。
ポプラ社によると、同社は1990年代以降、日本から世界に向けて絵本や児童書の普及促進に取り組んでいる。現在、IP事業本部海外ビジネスユニットを中心にボローニャ国際児童図書展、フランクフルト・ブックフェアなどに出展し、絵本・児童書・一般向け文芸作品などの分野で、版権の輸出に取り組んでいる。
「ティラノサウルス」シリーズ(作・絵:宮西達也)では、映像化プロジェクトが進行するなど人気が高まるとともに、近年では事前に海外展開を準備し、日本での出版と同時期に3か国で、その後計9か国で出版された『あんなに あんなに』(著:ヨシタケシンスケ)や、刊行から約2年半で世界26言語28地域に翻訳された『お探し物は図書室まで』(著:青山美智子)は反響も大きかったという。『お探し物は図書室まで』はUS版で、2023年米・TIME誌の「今年読むべき100冊」に選ばれている。