トーハン ローソン・ファミマ配送 2万店引き継ぎへ 1万店は引き継げず 川上社長が表明

2024年7月18日

 トーハンは日本出版販売(日販)から引き継ぐコンビニエンスストア(CVS)配送で、最大で約1万店の配送が引き継げないとの見通しを示した。本紙インタビューで川上浩明代表取締役社長が明かした。

 

 川上社長によると、同社の有する配送網や物流施設のキャパシティで「限られた期間で最大限の受け入れ体制を検討」したが、日販から引き継ぐファミリーマート約1万6000店、ローソン約1万4000店のうち「配送できるのは各1万店ほどになる予定」。両CVSを合わせると最大で1万店が配送が困難となり、「雑誌売上がごく少ない店舗では取り扱いが中止」となるという。

 

 その上でCVS売場の再構築するために出版派生商品に注力する。出版社に協力を呼びかけIPを活用した新たな商品開発を推進し、「実現すれば出版配送便の業量確保」につながることを期待している。

 

 インタビューでは、この他に出版社への運賃協力金に関する交渉経過や、本とのタッチポイントを増やすための取り組み、新刊流通プラットフォーム「enCONTACT」の現状などについて語っている。

 

※初出時の記事についてトーハンからの指摘により一部表現を変更しました。(2024年7月19日11時)

 

 インタビューは7月18日にTheBunkaNewsデジタルで全文を配信する(7月16日付本紙既報)。

 

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