出版科学研究所によると2024年上半期（1～6月）の出版市場は、紙と電子を合わせて7902億円、前年同期比1.5％減となった。このうち紙市場は同5.0％減、電子はコミック、書籍、雑誌ともに伸び6.1％増だった。
紙市場の書籍は同3.2％減の3179億円、雑誌は同7.8％減の2025億円。書籍は書店店頭の売れ行きが回復してきたが、閉店などの影響もあり市場が縮小したという。雑誌の内訳はコミックス・ムックを含む月刊誌が同7.1％減の1708億円、週刊誌が11.5％減の317億円。月刊誌のなかで定期雑誌は約６％減、ムックが約2％減、コミックスが約17％減だった。
電子市場は、電子コミックが2419億円、同6.5％増と伸び率が鈍化したが、各ストアの独占・先行配信やオリジナル作品、縦スクロールコミックなどが堅調だった。電子書籍は微減が続いていたがアニメ化されたライトノベルなどが牽引し234億円、同2.2％増とプラスに転じた。電子雑誌は44億円、同4.8％増と「ｄマガジン」の値上げによりプラスになった。
詳細は7月25日に発行した『季刊 出版指標』2024年夏号に掲載している。