日販×中三エス・ティ共同商談会開催 過去最多の文具メーカー133社が出展

2024年9月27日

 日本出版販売株式会社と日販グループの中三エス・ティ株式会社は9月13日、東京・台東区の東京都立産業貿易センター台東館で、文具の共同商談会「Discover New Items 2024 Autumn」を開催し、過去最多となる文具メーカー133社が出展、書店などから約450名が来場した。

 

 

 今回は同商談会としては初の2フロア開催となり、文具をメインとした7階と、雑貨をメインとした6階にメーカーが出展した。また、日販オリジナルの企画提案を行う特設コーナー「ふれるーむ」「絵本GOODS」「売場パッケージ提案」も設けた。

 

 7階の文具フロアでエントランス正面に設置したコーナー「ふれるーむ」は、「実際に触れてみる・体験してみる」をテーマに、商品を体験するためのスペースを設け、新たな商品とその魅力を発見できる機会を提供した。

 

“本と一緒に”使いたい商品を集めた「Book with…」

 

 6階の雑貨フロアの「売場パッケージ提案」コーナーでは、店舗の坪数に合わせて導入できる売場提案として、日用雑貨からアパレル、食品まで幅広いジャンルのメーカーが出展。また、日販の「いくつのぎふと」や学研ステイフルの「ニューブロック」など、小さいスペースでの棚展開もご提案した。

 

「売場パッケージ提案」コーナー

 

 「絵本GOODS」コーナーでは、出店メーカーの商品から、絵本をテーマとする商品を集めて展示。日販グループからは、日販のオリジナル絵本雑貨ブランド「eHONTOMO(えほんとも)」と、学研ステイフルの五味太郎シリーズを紹介した。

 

 商談会の冒頭、日販文具雑貨商品本部長兼中三エス・ティ代表取締役社長の長豊光氏、続いて出展メーカーを代表して、クツワ株式会社代表取締役社長・寺浦浩之氏があいさつした。

 

【長社長あいさつ要旨】

 

取引書店の文具売上18か月連続で前年超え

 

 一昨年より日販と中三エス・ティの共同商談会を開催し、今回で8回目となりますが、今回は新たに28社のメーカー様を含め、合計133社と過去最多の出展数となります。

 

 小売の基本である「商売人人価」という言葉がありますが、「商」は商品の調達、「売」は商品の良さを伝えるための売り場作り、「人」は好印象を与える接客、「人」は人を集めるための販促、「価」は価格が大事だということを表しています。

 

 この商談会は、皆様のおかげで幅広いジャンルの商品を取り揃えており、いうなれば、お客様と商品との出会いを演出する、とても大事な場であるということです。多様化するニーズに対応するようにしていきたいと考えております。 

 

 もう一つ、私たち日販の責務として、お客様と商品が出会える売り場を維持・拡大していかなければなりません。商品に抜け漏れのない、きれいな売り場作りをモットーにご提案し、文具・雑貨を取り扱う売り場を増やしてまいります。

 

 今年10月には、新たな物流センター「N-PORT 新座」が稼働します。日販グループには文具・雑貨を扱うお取引先様が1000店舗以上あり、そのお店様に商品を届けるために、持続可能な物流基盤を整えてまいります。

 

 今年8月の弊社お取引書店様店頭における文具売場の売上は、18か月連続で前年を超えました。そしてこの9月、日販は9月10日に創業75周年を迎え、同じく中三エス・ティも9月1日に60周年を迎え、奇しくも両社にとって記念すべき月となりました。本日の商談会が、皆様とともに成長を続け、この先10年20年、さらに100周年を目指していくための新たなスタートの場になるように、頑張ってまいりたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。

 

【寺浦社長あいさつ要旨】

 

 今朝ニュースを見ていましたら、日銀が2026年までに金利を1%程度まで段階的に引き上げると発表していました。これから住宅を買う方や、あるいは企業経営者であれば本社や物流センターの建て替えの際にお金を借りることになるので、これはとても大きな話だと思います。

 

 そもそも、お金を借りるというのはどういうことかを考えてみました。住宅ローンでも、企業の設備投資であっても、お金を貯めるには20年、30年という時間がかかります。その「時間」を借りることがローンなのであって、今後値上がりするかもしれない設備や住宅を今買える、そのメリットを享受するために金利をお支払いするのだと考えることができます。

 

 本日の商談会も、私たちメーカーが場所をお借りして、数時間の間にたくさんの小売店・バイヤーの方とお話しでき、営業にかかる時間を大幅に短縮することができるので、出展料を金利に置き換えると、決して高くはないと考えます。それを実現するためには営業努力が必要ですので、メーカーの皆様には、新商品だけでなく既存の売れ筋商品も、しっかり紹介していただければと思います。本日はよろしくお願いいたします。