出版業界が一丸となって読書推進活動を実施する「BOOK MEETS NEXT」が今年も、10月26日からスタートする秋の読書推進月間に行われる。「本との新しい出会い、はじまる」をスローガンに、自身で企画して運営するプロデューサー（ボランティア）の協力で、オリジナル企画を100以上、キャンペーン参加書店も3000以上となる。
「BOOK MEETS NEXT 2024」（10月26日～11月24日）は、本の魅力を知らない人たちに、書店店頭だけでなく幅広い年代にさまざまな「入口」を通して、その楽しさを伝え、出版業界を活性化させる。その「入口」は子どもたち、大学生、音楽、アート、スポーツ、アウトドア、食、お酒、映画、テレビ、ラジオ、俳優、声優など。
オープニングイベントは10月24日、東京・新宿区の紀伊國屋ホールで親子向けに開催する。一般社団法人水のもり文化プロジェクトが運営する「地球さんご賞」の入賞作品朗読と安部龍太郎実行委員長（作家）あいさつ、『絵本 うたうからだのふしぎ』（講談社）特別イベントで作者の川原繁人氏、ゴスペラーズの北山陽一氏によるハーモニー＆トークを行う。
書店店頭では、全国3000店舗（予定）が参加して、図書カードネットギフトが当たる全国キャンペーン「秋の読者還元祭」を開催する。また、『放課後ミステリクラブ』（ライツ社）の店頭フェアも実施。フェア対象商品購入で３つの特典をプレゼントする。
さらに、今年の目玉として地域の書店、図書館、大学、自治体などが連携し、本にまつわるイベントを全国９都市（山梨、東京、名古屋、三重、京都、大阪、神戸、広島、福岡）で開催する。山梨では「やまなし読書活動促進事業実行委員会」がトークイベント＆サイン会、イベント「ワインと本と作者と」などを11月16、17日を中心に行う。
名古屋では11月４日に「なごやっ子読書イベント」を、三重では11月10日に三重県立図書館移転・開館30周年記念として、書店組合と図書館との連携による著名作家の講演会とサイン会を開く。
京都では「KYOTO BOOK SUMMIT 2024」を11月23、24日に開く。本屋大賞受賞作家の宮島未奈さんを招いた書店員とのトークイベントなど、多彩な企画を用意している。神戸もオリジナルイベント「神戸謎解き街歩き」やトークショーを開催する。
大阪では、大阪ほんま本大賞を運営するOsaka Book One Projectと大阪府書店商業組合によるイベントを11月17、23日に開催。広島では、広島県書店商業組合と広島市立図書館協力事業として、11月４日に「アウトドアで本と出会う、パーク＆ブックス」を実施。広島ゲートパーク大屋根広場に、地元プロバスケットボールチーム選手の「推し本コーナー」などを設ける。
福岡は、ブックオカ実行委員会と連携して11月３日の「けやき通りのきさき古本市」、11月８日の「書店員ナイト」、11月16日の「作家津村記久子さんと福岡で本の話」など、たくさんのイベントが催される予定。
東京・神保町などで「TOKYO BOOK NIGHT」
東京は神田神保町を中心に、「本からはじまる、新しい東京の夜。TOKYO BOOK NIGHT」を開催する。小学館が協力する「ギンギラギンに御朱印でGO！in神保町」や、無料アプリ「aruku&」をダウンロードして参加する「秋の読書推進月間公式！神保町ブックウォーク」を実施。
また、「神保町でしか飲めない」クラフトジンを三省堂書店、東京堂書店、書泉が共同で開発し、オリジナルＧＩＮのラベルには大沢在昌さん、住野よるさん、原田ひ香さんによるオリジナルストーリーが掲載される。10月26、27日には、小学館ビル１階に「アウトドアCAFE&BOOK」がオープン。トーハンが運営する移動書店「Honjour!（ホンジュール）Car」も出動する。
そのほかにも、著者らによるトークイベントなどが目白押し。10月30日には人気声優陣らが読書についてトークする「『本』と『声』2024 TOKYO BOOK NIGHT」を東京・千代田区のサイエンスホールで開催する。翌10月31日には神保町のHASSO CAFFE with PRONTOで、「Ｘをしている編集者の会 編集者座談会・懇親会」（有料）も行われる。
11月５日は千代田区外神田の神田明神ホールで、在日フランス大使館／アンスティチュ・フランセの協力による講演会（フランスにおける書店の現状と新たなビジネスモデルなど）と、YOASOBIのプロデューサー・屋代陽平氏と出版甲子園のトークショーもある。11月９日には東京・新宿区の東京日仏学院で、フランス風のブックフェアの雰囲気を味わえる「フランス読書の秋2024」×「BOOK MEETS NEXT」を開く。
そのほかの主なイベントは次の通り。
▽ABCラジオ「今村翔吾×山崎怜奈の言って聞かせて」公開収録（11月５日、朝日新聞東京本社読者ホール）
▽こどもの本総選挙 presents 鈴木のりたけ＆ヨシタケシンスケ『絵』と『本』のはなし（11月８日、ブックハウスカフェ）
▽角川春樹 最後の仕事～今村翔吾と語る～（仮）（11月21日、トーハン特設会場）
▽本の学校 出版シンポジウム2024 in 東京 本と地域をめぐる「あの話」（10月27日、専修大学神田キャンパス）
▽第５回東京版権説明会（11月６・７日、ＴＫＰ市ヶ谷カンファレンスセンター）
▽日本出版学会「創立55周年記念講演会・祝賀会」韓国「本と社会研究所」白源根代表、集英社・細野修平氏講演など（11月８日、日本出版クラブ）
▽「KｰBOOKフェスティバル 2024 in Japan」（11月23・24日、日本出版クラブ）
▽本を「読む人、売る人、創る人」夜の神保町で世代激突！（11月14日、共立女子大学）