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紀伊國屋ホールでのオープニングイベントに登壇した皆さん
出版業界が一丸となって読書推進活動を実施する秋の読書推進月間「BOOK MEETS NEXT」が今年も、10月26日から始まった。「本との新しい出会い、はじまる」をスローガンに、11月24日までの30日間、全国各地で多彩なイベントが開かれる。そのスタートに先立ち、10月24日には東京・新宿区の紀伊國屋ホールでオープニングイベントが開かれ、作家の安倍龍太郎氏が登壇したほか、音声学者の川原繁人氏とヴォーカルグループ「ゴスペラーズ」の北山陽一氏による特別イベントが行われた。
オープニングイベントには、抽選で選ばれた300人が無料招待された。イベントの冒頭、「BOOK MEETS NEXT 2024」運営委員長を務める紀伊國屋書店・高井昌史会長があいさつ。「今年は、子どもたちに読書の楽しさを伝えるというテーマを大事にしている。このイベントを皮切りに、全国9都市を中心に100以上の関連イベントを行う。今日のように全国の書店でも子どもたちが楽しめる企画をたくさん用意している」と紹介。「大学生との連動イベントも数多く企画されており、中にはどうすれば本を読まない友人を本好きにできるかなどのテーマもあり、新しい方向からの読書推進策が生まれるかもしれない」と期待した。
また、「期間中、全国約3000軒の書店では、図書カード1万円分が当たるなど、さまざまな店頭キャンペーンを通じて、本が好きな人はさらに本が好きになり、今まであまり本に興味がなかった人も、あらためて本の魅力に気づいてもらえる企画を用意している。本の魅力を広くアピールするため、SNSを使った告知などを使って、新たな層へのアプローチを展開していく」と強調した。
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第1部に登壇した地球さんご賞入賞者と安倍氏(右)、高井運営委員長(左)
イベントの第1部で、水や環境をテーマにした小中学生の優れた作文を表彰するコンテスト「地球さんご賞」の入賞者が、自身の作品を朗読。
実行委員長の直木賞作家・安部龍太郎氏があいさつし、「地球さんご賞は小・中学生に環境問題への関心を高めてもらうこと、作文を書くことで活字による自己表現力を高めてもらうことを目的に実施している」と説明。「人はいろんな知識や情報に接していながら、自分を支える信念や考えを案外持っていないもの。一つのテーマについて文章を書いてみることで、レンズの焦点を合わせるように、自分自身の状態がはっきりと分かってくる」と語った。
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(左から)第2部に登壇した北山氏と川原氏、高井運営委員長
第2部は『絵本 うたうからだのふしぎ』(講談社)の作者である川原氏と北山氏が登壇。からだにとりこまれた空気が声やうたになるまでを、わかりやすく解説した絵本で、イベントでは北山氏が作詞作曲した「うたうからだのふしぎ」を、アカペラコーラスグループ2組と一緒に歌いながら、絵本に込めた思いなどを話した。最後には、同書の続編も出版されることが発表された。
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アカペラグループ「Rabbit Cat」と「アカペラ研究所」の2組と一緒にうたう北山氏