文化通信社 地域紙に新たな企画提案 在道6紙にセブン-イレブン・ジャパンの新聞広告

2024年12月3日

 文化通信社はこのほど、全国の地域紙を対象にした新たな広告企画の提案を始めた。全国の市町村単位を主な発行エリアとする地域紙が持つ媒体力、地域密着力に興味を持つクライアントに、地域紙への広告出稿を提案する。まず10月からセブン―イレブン・ジャパンをクライアントに、北海道の地域紙6社と「共通広告」の事業に取り組んでいる。

 

各紙に掲載された新聞広告

 

 新聞や本など活字文化推進のための事業を行う文化通信社は現在、全国各地で発行されている地域紙70紙が閲覧できる「ふるさと新聞ライブラリー」(東京・千代田区の同社内)を運営。2021年には、地域紙が日々発信する記事の中から、発行する地域を越えてより多くの人々に読んでもらいたい優れた記事と記者を表彰する「ふるさと新聞アワード」を創設し、今年で第4回を迎えた。

 

 各地で新聞発行を続けている地域紙に、広告出稿というかたちで新たなメリットをもたらすことを目的に、地域紙向けの広告代理店業を担う。まず、大手コンビニチェーンのセブン―イレブン・ジャパンをクライアントに、10月から3カ月連続で同社の北海道エリア向け広告を、北海道の地域紙6社に掲載している。

 

 具体的には、ふるさと新聞ライブラリーおよびふるさと新聞アワードに寄贈・参加している地域紙のリストをセブン―イレブン・ジャパンに共有。全国に広がる地域紙の媒体力などに興味を持った同社が、まず北海道エリアの地域紙限定で共通の新聞広告をうつことにした。

 

 文化通信社は、取引のある北海道の地域紙に共通広告の掲載を打診。広告は北海道エリア向けのフェア情報などで、3カ月とも異なる内容。地域紙には、記事下広告または記事体広告のかたちで資料を提供し、見本などをもとに地域紙で制作。掲載した地域紙には、公称部数に応じた掲載料を毎月分支払う。

 

 10月の広告は、セブン―イレブン・ジャパンが北海道で取り組んでいるSDGs(食品ロス)の活動について紹介する内容。北海道和寒町産の規格外かぼちゃを使った商品を開発し、道内のセブン―イレブン限定で発売した。11月は「うれしい値!宣言」に関する広告を掲載した。

 

 文化通信社では今後、地域紙向けの広告代理店業を順次、広げていく。地域紙の媒体力、地域密着力をナショナルクライアントなどに提案。今回のようなエリア別の広告企画も視野に入れている。