時事通信出版局は2024年12月18日、新刊『能登半島記(未完)被災記者が記録した300日の肉声と景色』を発売した。同書は少しでも地域の復興に寄与するために、能登半島にある石川印刷で印刷し、全国に配本している。売上の一部は、被災地への寄付に充てられる。
震災一年を前に、今なお復興が進んでいないと言われる能登の現実を伝える貴重な本。能登在住で被災した記者が、震災直後から、毎日朝刊に書き続けて、被災者から大きな反響を呼んでいる小さなコラムと写真を300日分まとめた。「ここに住んで書いとるのがわかる」との声が被災者から寄せられるリアルな記録。
著者の前口憲幸(まえぐち・のりゆき)氏は、中日新聞北陸本社(北陸中日新聞)七尾支局長。金沢大学卒業。入社後、ほぼ石川県内で取材活動をしてきた。本社報道部では警察司法キャップや石川県政キャップ、遊軍キャップ、ニュースデスクなどを担当。多面的な調査報道にも取り組む。23年3月から現職。翌24年の元日以降、被災した支局で地震取材を指揮する。朝刊に欠かさず執筆する掌編コラムを北陸中日新聞「能登版」、東京新聞「特報面」に掲載している。