帝国書院×交通新聞社 春の行楽シーズンに「地図×鉄道」合同フェアを実施  

2025年3月12日

丸善ジュンク堂書店池袋本店での展開

ガイドブックにはない旅行のスタイル

 

 帝国書院と交通新聞社は、3月中旬より春の行楽シーズンに合わせて、合同フェア企画「今年の春は地図と鉄道ででかけよう!」を実施している。

 同フェアは小セット8点40冊、中セット12点60冊、大セット16点90冊を提供し、帝国書院からは鉄道にも造詣の深い、地図研究家の今尾恵介氏による「地図帳の深読み」シリーズや売れ筋の「旅に出たくなる地図」シリーズ、また交通新聞社からは1971年の発行以来、50年以上にわたり、増刷を繰り返している同社の看板商品『わたしの旅スタンプノート』などがラインアップされている。

 

 両社が合同フェアを実施する背景として、書店店頭での展開場所や、読者への訴求において、地図と鉄道というそれぞれ強みを生かした相乗効果を期待する。

 同企画を立案した帝国書院開発部の横山雅世史氏は、「当社の場合、書店での展開場所は地図コーナーがメイン。交通新聞社と協業することで、鉄道コーナーや話題書でも展開してほしい。また旅行・旅というとガイドブックというイメージが強いが、地図や鉄道に関連する書籍を通じて、ガイドブックだけではない、違った切り口の旅行のスタイルを提案したい」とフェアへの思いを話す。

 

 また交通新聞社出版事業部販売企画課の田中朋氏は「山陽新幹線開通50周年をはじめ、各鉄道会社による各種キャンペーンも開催される。鉄道関連のイベントやトピックが盛り上がりを見せるシーズンに合わせ、このフェア企画を実施することで、実際に鉄道に乗り、知ってもらう機会を創出したい」と話す。

 

田中氏(左)と横山氏

 

100店舗でフェア実施

 

 書店からのフェアの反響や注文も好調だ。当初フェア店舗数の目標を80店舗に掲げていたが、約100店舗からの申し込みがあり、累計注文冊数も4500冊以上に達している。なかでも丸善ジュンク堂書店グループでは40店舗以上が参加し、ジュンク堂書店池袋本店では大セットに加え、セット以外の書籍も合わせて展開している。

 

 また複数出版社による合同フェアの場合、個別で店舗に搬入されてしまうことから、フェアとして展開されないケースも多いという。今回は交通新聞社のフェア書籍を帝国書院の倉庫に集荷し、そこで拡材も含め、店舗ごとに箱詰め・梱包し、取次会社を通じて出荷。各店が荷受け時にフェア商材であることを認識し、かつフェア展開してもらえるよう配慮している。

 

 横山氏は「今回のラインアップでは新刊はなく、 “地図×鉄道”という合同フェアを提供することで、既刊本を購入していただくきっかけにしたい」と話す。一方、田中氏は「当社オリジナルのフェア企画も実施するが、パターン化してしまう。今後も今回のような他社とのコラボを実施することで、書店活性化の一助になれば」としたうえで、「春の行楽シーズン以降も、ゴールデンウィークが控えている。ぜひ5月までこのフェアの展開を続けてほしい」と書店に呼びかける。