プロ野球の読売巨人軍で監督を務めた高橋由伸さん(50)と阪神タイガースなどで活躍した鳥谷敬さん(43)のスペシャル対談(読売新聞大阪本社主催)が4月19日、堺市内で行われた。「逆境こそチャンス」がテーマで、重圧と戦いながらチームを引っ張ったリーダー2人の話に、来場した約1000人が耳を傾けた。

対談する高橋由伸さん(左)と鳥谷敬さん
読売新聞大阪本社販売局が読者らの満足度を高めるために企画。入場は無料で、事前抽選に応募した約5200人の中から選ばれたファンらが、会場の国際障害者交流センター「ビッグ・アイ」に集まった。
対談で高橋さんが「苦しい時期だった」としたのは、監督としてチームを率いた2016年からの3年間。「選手時代は自分で解決できることもあるが、監督は(選手を)見守るしかない。作戦や打順、人を変えるなど、できることは何かということでやっていた」と振り返った。

会場は大勢のファンらでにぎわった=いずれも読売新聞大阪本社提供
鳥谷さんは、ベテランになって先発出場が減った時期、敵将だった高橋さんから「悪い時も人は見ている。やれることをやりなよ」と助言された話を披露。「(当時は)頑張っても試合に出られなかったが、(続けてきた練習を)やらない自分が嫌だから同じ練習を続けていて、すごく(心に)響いた」と話した。
逆境を乗り切るためには、高橋さんは「周りは変えられないので、自分が変わらないといけない」と強調。鳥谷さんは、逆風を追い風にするには「とにかく動くこと。自分が動くことで、(受ける)風が変えられる」と語った。