8月18 日の全国紙朝刊トップ記事、読売・朝日・毎日・日経の4紙は「緊急事態宣言」だったが、産経だけは「アフガニスタン」だった。米軍撤収が正しい判断であったのか、バイデン大統領は米国市民から糾弾されているという。
内容はともかく、面白いのはアフガン全土を制圧したタリバンの枕詞が、「イスラム原理主義勢力」となっていたことだ。他紙でも「イスラム原理主義組織」と書かれている。以前は「反政府組織」だったが、政権を奪取したことで、もはやタリバンが政府となったからだ。
新聞社の校閲部では今ごろ「反政府組織」を使わないようにチェック体制を強めていることだろう。今のところ国外に脱出したガニ大統領は「大統領」と呼ばれているが、いずれは元もしくは前になるのかもしれない。タリバン政権を承認するか否か、現在のところ立場を示した国家はない。国際社会の対応に報道機関の注目が集まっている。
【 鷲尾】