【行雲流水】文化通信2021年12月14日付

2021年12月14日

某月某日

 「ふるさと新聞アワード」の表彰セレモニーをプレスセンタービルで開催する。詳細は先週号とデジタル版に掲載しているので割愛するが、5人の外部審査員が一様に、「地域愛に根ざした温かな紙面づくりを初めて知った」と評価するコメントが嬉しかった。

 今回の取り組みは、島根日日新聞の菊地幸介社主が長らく運営してきた「日本地域紙図書館」を引き継ぐ形で昨年6月、小社内に「ふるさと新聞ライブラリー」を開設したことが端緒となった。紙面をめくるにつけ、各紙が互いを知り高め合うことと、地域紙の魅力が多くの人に伝わるきっかけになればと、日本地域紙協議会の新保力会長には特にお力添えいただいた。思いがけぬ大手複数社から、ぜひ来年は一緒に取り組みたいとお申し出もいただいている。年に一度といわず、365日、光を当てる仕組みが作れれば良いのだが…。

某月某日

 富士南麓に広がるファイブハンドレットクラブで「第1回文化通信カップ」を開催する。10組の枠で募集をかけるが、このご時世である。5~6組程度集まればと想定したが、11組42名が参加する大コンペとなった。主旨はプレーを含めた前後の懇親に有りと、富士山三島東急ホテルに前泊したメンバー有志で駿河湾の魚と静岡の酒を堪能、二次会へ流れる。

 二日酔いで迎えた朝、窓の外は土砂降り。が、スタートと同時に雲の切れ間から陽光が射し、オレはモーゼか( 笑) と呟くほどの好天に。小社からの参加は私だけ。アウトとイン、グロスとネット、NPとDC、大波と小波など説明するも、星野以下理解不能で仕方なく自ら進行する。晴朗なれども風強く、2桁でホールアウトしたのはわずか4名だったが、各社提供の賞品で大いに盛り上がる。深謝。

某月某日

 ギフトブックカタログ「ほんのきもちです」が納品される。今回も無茶振りを受け止め短期間で仕上げてくれた宮崎智子以下、編集・デザインチームの頑張りの賜物は、手前味噌だが上々の出来栄え。文字・活字文化推進機構理事長として巻頭に才筆を振るわれた読売新聞グループ本社・山口寿一社長をはじめ、選書やインタビューにご協力下さった60余名の方々に心より感謝申し上げたい。

 想えば、選者の多くは父が遺した『味の手帖』で繋がったご縁である。新年正月は母の息災とともに墓前に御礼参りしよう。