7月10 日に投開票が行われた参院選。その終盤、時事通信が「与野党がSNSの活用を競っている」と報じていた。若者票の掘りおこしは、どこも大きな課題だろう。一方、既存メディア発の若者を主役にしたコンテンツを多く目にした。中でも、若手記者が同世代の話を聞いて書く記事は、どれも興味深かった。
河北新報は「若者と選挙 新人記者が聞く」を夕刊で連載。しかも1面トップだ。取材した記者の後記が、顔写真とともに付いているのも良い。熊本日日新聞の若手記者企画も、読ませる内容だった。若者の投票率アップに奮闘する大学生を取材しているが、取材記者の「本音」が若者たちの思いを代弁する。
18 歳選挙権が導入されてから、新聞が主権者教育に役立つことを広く訴えている。若者らの気になる話題を、上から目線ではない同年代の記者が書く。そんな記事が読めるなら、新聞により親近感を持つことだろう。
【増田朋】